鳥を見た?

発端は4月初め、札幌市内某所のある飲み屋での会話から・・・

#kaede18 『スズメがいなくなっているって話しってます?』 
# ssn29 『いえ知りませんが・・・』
#kaede18 『新聞に載っていたんですが、私の家のある西区も確かにスズメが全然いないんですよ!大変ですよ!!』 
# ssn29 『ちょちょ待ってください、本当ですか?』
#kaede18 『あらドクター川本でもしらないんですか?新聞に載っていましたよ』 
# ssn29 『まだドクターとれてません。ぅぅぅぅ・・・』


新聞を見たら確かに、今年からスズメを見かけなくなったり、北海道各地でスズメの死体が見つかったとの記事があった。
ブログ上でもかなりの話題で、かなりのエントリーがたてられている。
サイエンスコミュニケーター失格か?


こちらのブログ5号館のつぶやきでは日本だけではなく、海外でのスズメ減少についてもまとめられていて、とても参考になります。
コメント欄にもたくさんの書き込みがあって関心の高さがうかがえます。


そんな時、ラジオの記事に読者のHaiさんからの書き込みが!
# Hai 『(略)札幌から雀がいなくなってしまうのでしょうか?特集を組んでくださいね。』


来ましたっっ!!!


「さっぽろサイエンス観光マップ」立ち上げの時から、読者の方のコメントで記事を作ったりできたら、双方向性が実現できるなどと皆で考えていたが、実際にコメントを頂くと、この狼狽ぶり(ishimura先生はいつもどおり冷静)。


とりあえずwebチームの皆様から情報収集

# chickadee 『江別の大麻高町界隈の私の家では、例年より少ないですが、すずめ20〜30羽・シジュウカラヤマガラ・ヒガラ・ハシブトガラヒヨドリを見かけました。何とか越冬したようです。餌台は何度か倒壊しましたけど(笑)。スズメの死骸は今のところ見当たりませんね。』

#kaede18 『私も大麻でスズメを見ましたよ。いるんですね。』

# ssn29 『ちょっと少ない気もしますが、私の家にもスズメは来ています。数が多いか少ないかは、きちんと調べていないので分かりません。札幌市内でも違いがあるようですね。』


朝日新聞の2006年04月21日の記事によりますと
関心のある方々は活動を始めているようです。

北海道の「スズメ異変」の真相を探ろうと、北大の野鳥研究者や獣医師ら16人が「北海道スズメネットワーク(仮称)」を発足させた。

 ネットワーク発足を呼びかけたのは北大大学院で鳥類の生態を研究する黒沢令子さん(52)。道とも連絡をとりあい、スズメ情報を収集して分析、過去のスズメデータの掘り起こし、死因や数が少なくなったとされる原因の解明――などに取り組む。

 道自然環境課によると、これまでの死亡報告個体数は約1100羽。新たな大量死の情報はなく、死骸も古いものがほとんど。道は大量死がさらに進んでいることはないとみているが死因はまだわかっていない。

 情報提供はFAX(011・706・7142 黒沢さん)へ。


また、講演会も開かれるようです。

『今冬の異常気象と小鳥たちの生態』
5月20日(土)13:30-16:30
大通西9丁目 札幌スクールオブビジネス講堂(入場無料)


報道の取り上げは若干減ってきた気がしますが、そんなとき伝え続けることもサイエンスコミュニケーターの役割かもしれません。
この問題については二期生の方々につなげたいですね(やり逃げか?)


なんにせよ、今まで特に気も止めていなかったスズメを見たときに、すごく安心します。
スズメがいる自然のありがたさを再認識できた気がします。


《追記:06/5/29》
上記5月20日の講演会については以下のようなお話がなされたようです。

北海道獣医師会の代表の方によると、鳥インフルエンザを警戒して、給餌をやめる人が増え、
その結果冬場の餌不足が大量死を招いた可能性あるとのこと。

また、冬が厳しかったので、スズメが大量死したのではないかとの考えがありますが、札幌管区気象台の予報官の方によると、今年の気象状況は記録的な低温、大雪とはいえないとのこと。

また、少し前のエントリーですが、こちら→http://inumimi2.exblog.jp/3520142/のブログによりますと、大量死したスズメを検死した酪農学園大学の先生が、寄生虫などが大量死の原因かもしれないとおっしゃっていたとのこと。


餌不足、低温(大雪)、寄生虫など諸説ありますが、まだ不明のようです。